解決事例集

ADPからの切り替えを

Microsoft AccessのADPという機能はMSDEやMS SQL Serverなどデータベースの入力、データ加工、レポート出力、などの機能のみをパッケージした物です。

リレーショナルデータベース(RDBMS)などデータベースはユーザー向けのインターフェースを持たず、データの入出力、保存、集計を行う仕組みですので、ユーザー向けに使いやすいインターフェースを用意する必要があります。

Microsoft Accessはそれ単体でRDBMSとインターフェースのパッケージですが、RDBMSの部分に制限があり、より多くのデータを扱いたい場合などに、インターフェースの部分だけをADPというパッケージにすることができました。

ただこのADPを作成できるのはAccess2010のバージョンまでで、Access2013やAccess2016では作成不能です。

現在Access2010をプリインストールしたパソコンを購入することは難しく、新規パッケージも在庫限りとなっているところが多いです。

日に日にADP作成、実行できるAccess2010は入手しにくくなっています。

ADPはAccess独自の手段でMSDEやSQL Serverに接続していましたが、Access2013リリース以降はODBCというオープンな形式でRDBMSに接続するようにということ方針になっています。

ADPという形式はやめ、accdbという標準のAccessファイルの中にインターフェース、クエリ、マクロ、レポートなどを作り込み、ODBCでさまざまなRDBMSと接続することが推奨されます。

ADPも元になるAccessファイルがあれば、内部の作り込みの部分はそのまま、Access2013以降にアップグレードすることができます。

ただAccess2013でADPファイルは非対応のためにすでに開くことができないので、これをAccess2010でADPを開いて、一度MDBの形式に戻して保存、リンクテーブルなどをODBCで接続する形に変える必要があります。

Access2010のサポート期間は2015年10月に終了し、セキュリティなどに限定した延長サポートは2020年まで続きますが、新規入手困難が一番困るところです。

Microsoftと契約を結んでダウングレードすることで入手することはできますが、セキュリティアップデートの提供もあと5年間です。

今のうちにADPからの乗り換えを考えておくことは大切です。

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